秘める願い
カリーナ姫の野望

 この身は、永遠にともにあることを許されないけれど、この心だけは、永久にあなたとともにあり続けたい。
 めぐりめぐって、幾千幾万の時を経て生まれ変わろうとも、あなただけを探し出し、必ずこの心を捧げよう。
 魂は、常にあなたの側にある。

 決して結ばれない二人だけれど、心だけはゆずれない。
 あなたではない男のもとへいくことになろうとも、心だけはあなたのもの。
 あなたが手に入らないのならば、この世で最も優れた男だって意味がない。
 あなた以外は、愛する価値がない。
 あなたしか、いらない。

 あなたが、苦難に立ち止まり、うずくまることがあれば、わたしの全てで支えたい。
 悲しみ、苦しみ、嘆くことがあれば、傍らに寄り添い、癒したい。
 いつも隣にいて、この体いっぱいであなたを包み込み、守りたい。
 わたしのこの手は、あなたにだけしかさしのべたくはない。
 けれど、それは決して叶えられることのない願い。望み。
 どんなに遠く離れようとも、わたしはあなただけを思い続ける。
 あなたの代わりなんて、……ない。
 この身は許されなくとも、心だけは、どうかあなたの側に――。

 伝えることを許されないこの思い、この身朽ちるまで、……朽ちても、決して口にしてはならない。
 言葉にしてしまえば、その瞬間、全てが壊れてしまうことを、失ってしまうことを、わたしは知っている。
 それが、わたしをいついつまでも苦しめる。わたしに課せられた責務。
 放り出したくても、放り出せない。その後に待ち受ける結末を、わたしは知っているから。
 だけど、それは、甘い苦しみ。すべては、あなたのためと思えばこそ。
 同時に、わたしの心以外の全てを犠牲にして、あなたを守れることになる。
 あなたが生きている、それだけで、わたしは救われる。
 望み全てが打ち砕かれようと。あなたが手に入らずとも。
 あなたのいない世界など、存在する価値すらない。
 あなたの存在が、わたしの全て。生きる意味。


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update:10/12/01